尾山製材日記

富山県と新潟県の県境の朝日町で材木屋を営みながら、みつろうクリームなども製造しております。

杉について

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朝日町の杉林。
 
材木屋が木を語る上で、どうしたら木について伝えるらるだろうか?
そして、木と人を近づけることができるだろうか?
 
最近、そんなことを悶々と考えている。
 
杉について調べると
『杉はヒノキ科スギ属の常緑針葉樹である。生育地域は北は東北地方から南は屋久島までの範囲で生息している日本を代表する樹種であります。』とこのような言い回しがよくあります。
 
 
これではよくわからんだろう。
 
木の質感や色などをどのようにしたら伝わるだろうか?
 
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杉はとっても柔らかく温かみのある木である。
それをどう言葉にしようかといろいろ考えてみた。
『杉は1cm平方メートルの中に細胞壁430万個がつまっており、細胞壁が多いので空気が沢山含まれており柔らかく温かみがあるのが特徴であります。
樹芯の周りを取り巻く赤っぽい部分を「芯材」といい、その色合いから「赤身」と呼ばれ、それに対し、外側の白っぽい部分を「辺材」または「白太」と呼ばれる。
この赤身(芯材)と白太(辺材)が混在している板などを源平といい。
源平という言葉は、昔、源氏が白旗、平家が赤旗を掲げて戦ったことに由来しているようです。芯材の赤っぽい色は、辺材の細胞が死んで変質したもので、硬くて腐りにくく、辺材は比較的節が少ないという特徴があります。
杉でもいろんな色があるんです。白太の色には差が無いのですが、赤身の色は黒色ぽいのからピンク色に近い茶色だと土壌・生育環境によりそういった色の違いがあります』とっても長い言い回しになってしまった。
 
 
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杉で作った棚です。
 
 
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杉を割り切りにした状態です。
外回りが白太で、芯材の赤い部分が赤味です。
ものを伝えるって言葉よりも写真や動画などの方が伝えやすいのかもしれませんね。