尾山製材日記

富山県と新潟県の県境の朝日町で材木屋を営みながら、みつろうクリームなども製造しております。

含水率を計るを検証

昨日、アップした含水率を計るを検証します。

なぜ、含水率にばらつきがあったかと申しますと、
まず、木の重さを計った計りが小数点以下のgがでなかったので、
そこで1gでも含水率で3~5%くらいぶれます。

含水率で3~5%くらいのぶれは許容範囲内とかんがえると、
AとCはおおよそ許容範囲内と考えてもよいです。


もうひとつは、
Wo :水を含まない状態(全乾状態)の木材の重量を計算する際に全乾比率をかけました。
その全乾比率は樹種によっての統計結果ですので、当てはまらないものもあるのです。
杉の心材(赤身)の色を見ると秋田杉は茶色ですし吉野杉はピンクに近い茶色でかなり違います。
木によって育つ環境や土壌も違いますから、同じ樹種でも多少の違いはあります。
含水率計も樹種によって全乾比率を設定するので、同じ樹種でも含水率に多少のばらつきが生じるでしょう。


結論を言うと、
Wo :水を含まない状態(全乾状態)の木材の重量を正確に測るには、
電気定温乾燥器を用いて、温度100℃~150℃に調節した器内で、
水分が完全になくなるまで乾燥して求めなければなりません。
ですから、A、B、Cのサンプル材を電気低温乾燥器を使って完全に水分を抜いた重量を測らないと正確な含水率は計れないのです。
現実、含水率を計りたいものを一部切り落としサンプル材とし電気低温乾燥器に入れなければ正確な含水率はでないということです。

ですから、含水率計も全乾比率をつかった計算による含水率もおおよその目安だと考えるしかないのです。