尾山製材日記

富山県と新潟県の県境の朝日町で材木屋を営みながら、みつろうクリームなども製造しております。

含水率を計る

1月17日に含水率についてをアップしました。
今日は、杉材を使って含水率の求める方法と含水率計での含水率数値について検証してみます。


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まず、含水率計で杉材3枚の含水率を計ります。
杉材3枚をA、B、Cと名前をつけました。


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計測した結果、Aが22.5% Bが21.5% Cが31.5%となりました。


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1月17日に含水率についてで、
木材の含水率とは、水分がまったく含まれていない時の木材の重量に対する、含有水分の重量パーセントで表される。下記の式により含水率を計算します。
乾量基準含水率(%)=(W-Wo)/Wo×100(%)
   W  :水を含んでいる状態の木材の重量
   Wo :水を含まない状態(全乾状態)の木材の重量

写真は、杉材Aの現在の重さです。上記の式で言うとW:58gとなります。
次に、
杉材Aの体積を計算します。
17.5cm(長)×9cm(巾)×0.85cm(厚)=133.875gとなります。
※:g=立法センチメートルとなるからです。

杉材Aの体積に全乾比率をかけるとWoとなります。
133.875g×0.35=46.86g(小数点以下3桁を四捨五入)

W:58g Wo:46.68g となります。

上記の式に当てはめると
(W-Wo)/Wo×100(%) = (58-46.86)/46.86×100
                = 23.77%となります。

含水率計では、22.5%でした。(誤差:1.27%)









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写真は、杉材Bの現在の重さです。上記の式で言うとW:50gとなります。
次に、
杉材Bの体積を計算します。巾が上と下で台形状となっていましたので、
17.4cm(長)×(9.3cm+8.7cm)(巾)/2×0.85cm(厚)=133.11gとなります。
※:g=立法センチメートルとなるからです。

杉材Bの体積に全乾比率をかけるとWoとなります。
133.11g×0.35=46.59g(小数点以下3桁を四捨五入)

W:50g Wo:46.59g となります。
上記の式に当てはめると
(W-Wo)/Wo×100(%) = (50-46.59)/46.59×100
                = 7.32%となります。
            
含水率計では、21.5%でした。(誤差:14.18%)






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写真は、杉材Cの現在の重さです。上記の式で言うとW:50gとなります。
次に、
杉材Cの体積を計算します。巾が上底と下底で長さが異なっており台形状となっていましたので、
17.5cm(長)×(9.5cm+8.7cm)(巾)/2×0.85cm(厚)=137.59375gとなります。
※:g=立法センチメートルとなるからです。

杉材Cの体積に全乾比率をかけるとWoとなります。
137.59375g×0.35=48.16g(小数点以下3桁を四捨五入)

W:60g Wo:48.16g となります。
上記の式に当てはめると
(W-Wo)/Wo×100(%) = (60-48.16)/48.16×100
                = 24.58%となります。
            
含水率計では、31.5%でした。(誤差:6.92%)





少しの誤差から大幅な誤差まで3通りの結果が出ました。
いろいろと要因は考えられますので、
別ページにその要因のいくつかを書きますので、よろしくお願いいたします。