尾山製材日記

富山県と新潟県の県境の朝日町で材木屋を営みながら、みつろうクリームなども製造しております。

節について

木には節があります。
 
材木屋の仕事としては、
その節の逃げ方を考えながら
木を製材したり無節の取り方を考えたりします。
 
写真にて木にある節の出かたや節の逃げ方を説明します。
 
木の元口(木の根っこに近い部分)から木の末口(木の枝に近い部分)に向かって木が育ちます。
灰色の矢印の上部分が末口で写真の手前が元口です。
 
灰色の矢印の隣にある木が米松です。
その米松の黒矢印がその節の向かう方向です。
なぜその方向へ節が向かうかというと
樹種にもよるのですが木の外側へ上に向かって
節は伸びるのです。
木によって枝が下方向へ出る材もあるのと
樹齢が多き木(樹齢数百年)になると小口や木目から
木の元口・末口がわからない木があります。
それで節の逃げ方が読めないと木があるんですよね。
 
 
 
 
 
白色矢印が木の元から末口にかけてあらわしております。
白線の直角2面を出さないようにと考えると
○の節1から○の節2が通関してることが読み取れます。
ですから、
直角2面の下面の幅を狭くして使用できるのなら、
直角2面無節として使用できるのです。
 
それでこの木を製材面すると
 
白矢印方向へ節が逃げております。
 
 
材木屋はこんなことをしながら木を読みながら仕事をしております。
一般的にこんな無節を要求される仕事自体が少なくなっております。
 
このような技術は今となってはほとんど重宝されることはありません。
なぜなら、
現在の住宅に無節の材木が重宝されないからです。
 
こんな時代を嘆いても仕方がないから、
せめてブログで材木屋の仕事を皆さんに感じていただきたいと思い書きました。
 
 
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