尾山製材日記

富山県と新潟県の県境の朝日町で材木屋を営みながら、みつろうクリームなども製造しております。

木について

木について少し語ります。

木には木表(キオモテ)と木裏(キウラ)があります。
木表と木裏では木目が綺麗さが違います。
柾目ですとほとんどで変わらないのですが……

木表と木裏について
杉の赤太(杉には白太と赤太があり、木の皮のほうが白太で、芯に近いほうが赤太です。)で写真にて説明いたします。


イメージ 1

写真の上に見える部分が木表(キオモテ)と呼ばれるところです。 
木目の凸の上が見える部分です。
天板などの見える面はたいていが木表をつかわれます。
木表は木目の場合、凹状にそります。


イメージ 2

写真の上に見える部分が木裏(キウラ)と呼ばれるところです。 
木目の凸の下が見える部分です。
敷居などの見える面はたいていが木裏をつかわれます。
木裏は木目の場合、凸状にそります。


イメージ 3

この機械は木材に含まれる水分を測る機械です。含水率計と呼ばれる機械です。
材木に押し当てて含水率が表示されます。
材厚が40㍉くらいまでは、正確に測れるそうです。
写真は杉材で材厚が8.5ミリなので含水率が42%ということです。
一般的に言う乾燥材とは、含水率が15%以下のものを言いますが、
天然乾燥(天日なので自然に乾かす方法)では15%以下にはほとんどなりません。
含水率を15%以下にするには人工乾燥機を使わないと難しいです。
天然乾燥と比べると人工乾燥機に入れた木はそりや曲がりややせはほとんどとまりますが、
木の油分が失われ木のつやが薄れます。

木の含水率の表示の仕方は少し変っておりまして、
木に水分が0の場合を含水率0%としていますので、
含水率が100%を超えて200%に近い木が存在するのです。


イメージ 4

杉材を(長)90㍉×(巾)175㍉×(厚)8.5㍉にしました。
それを含水率をはかりました。
左が含水率25~30%、真中が含水率30~35%、右が含水率35~43%までのものです。
木は乾燥するにつれて木がそったり曲がったりやせたりします。
木がいちばん動く含水率が35~20%です。

この木に先日作ったいろいろな蜜蝋ワックスを塗りそったり曲がったりやせたりなどの経過を見ていこうと思います。

イメージ 5

杉材を自動カンナに通しそりや曲がりを直しました。
まっすぐにしてある様子を写真に収めました。
杉材はまだ無塗装の状態です。