尾山製材日記

富山県と新潟県の県境の朝日町で材木屋を営みながら、みつろうクリームなども製造しております。

杉(無垢材)への柿渋の塗り方を説明です。

木工用みつろうクリームを製造販売している尾山製材です。
蜜蝋ワックスにも相性の良い天然塗料の無臭柿渋の販売もしております。
無臭柿渋『柿多冨』の使用説明をしております。
使用中に柿渋が服に付着すると洗っても取れませんので気を付けて作業をしましょう。
使用後の刷毛はしっかり洗ってかたずけましょう。
 
柿渋のご使用方法【木工製品の場合】
.木地調整をする。塗った時の毛羽立ちが少ないので、研磨紙使用の場合は細目を用い、カスなどが残らないようによくふき取る。
木の汚れやニス等の他の仕上げ材が付着している場合には十分に落としてから塗って下さい。
.柿渋を木目に沿って一定方向に刷毛で塗って下さい。刷毛は水性塗料用を使用して、刷毛は使用後直ぐ十分水洗いしてください。又、布で刷り込むようにして塗って頂くと多少光沢感があり効果が増すようです。
.余分な柿渋を布でふき取る。柿渋を塗り終わると表面に気泡が出来たりムラがあったりしますので、その様な場合には布で軽くふき取って下さい。
その後は自然乾燥させて下さい。直射日光に当たるとより早く発色します。
.乾燥すると木地が毛羽立つので400番程度の研磨紙を軽くかけて表面を滑らかにしてください。

回数を重ねることに色は濃くなりますし、時間と共にゆっくりと発色しますので、連続して塗るよりも暫く時間をおいてから次回塗るようにして下さい。一般的には2~3回塗りをお勧めします。
 
 
 
◎使用上の注意
※皮膚、衣類、床等に付着しますと着色しますので、水で洗浄してください。
※目に入った場合は少し痛みを感じます。直ちに水で洗顔して下さい。
十分に乾燥固着する前に水に濡れた状態で放置しないで下さい。固着すれば、水に溶け出すことはありません。
※外装に使用する場合には環境によってはメンテナンスが必要な場合があります。
直射日光に当たってより発色しますので、恒常的に日の当たる部分と当たらない部分で色差が出る場合があります。
タンニンが主成分なので、鉄分があると黒くなります。
柿渋は時間がたつと容器内でゲル化します。(状況により、3ヶ月~6ヶ月)開栓後はできるだけ早くご使用ください。特に残量が少なくなり空気が多いと早く固まるので、長期保存する場合ですと水で2倍にうすめ冷暗所に保管ください。

※容器底部に果肉が沈殿する場合がありますが、品質等に問題はありません。