尾山製材日記

富山県と新潟県の県境の朝日町で材木屋を営みながら、みつろうクリームなども製造しております。

クルミの輪切り 水中乾燥に挑戦

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胡桃の輪切りを製材

 

 

 

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直径300ミリくらいです。

 

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樹皮をおとしてから、

水で洗いました。

 

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輪切りした半分くらいを
水中乾燥してます。

 

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もう半分を

陰干しして乾燥させます。

 

 

割れや乾き方や仕上がりが違うと思うので

それらを観察してみます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ブックマッチについて

ブックマッチとは、

本を開いたようなにした面。

原木を製材面は右側と左側で

同じ木目となります。

 

材木業界的には、

原木を製材して開いたものを

ブックマッチと呼ばれてます。

 

そんなブックマッチにした材木を

2枚接ぎ合わせして一枚のテーブルなどを

作られてる方からの要望で

材をさが探して画像に撮りためました。

 

かなり大きな原木でないと

末口径500ミリ以上の原木でないと

原木の曲がりなどを考えると

ブックマッチで

二枚接ぎ合わせでテーブルになるものは

なかなか取れない。

 

 

 

国産クルミ ペア 1 厚み75ミリ 長さ3.6m 巾300〜390ミリ

 

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元口からの画像です。


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末口からの画像です。

 

 

 

 

 

国産クルミ ペア 2
厚み75ミリ 長さ3.6m
巾350〜370ミリ

 

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元口からの画像です。


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末口からの画像です。

 

 

 

これからどんどんと

こんな要望にも答えれる材木屋は

業界的に少なくなってきてます。

 

難しい要求を出した方は

正直嬉しいしそれに対して答えようともしますが何故原木の段階で勝負が決まってることが要望が先だと仕入れもしやすいのですが、多くては要望があって土場の原木や製材品から要望に応えるものを探すというのが難しい。

厚みや巾が足りないなどということが多い。

 

 

材木の価値

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長野県の栗です。

とても木目が積んでいる良材です。

 

といっても、

原木で二股や三股になってたり、

節が多いと良材にはみえない。

根っこの高い部分から、

長さ5mで玉切りしてたのが1番玉。

そして、長さを4mで玉切りしたのが二番玉。

この画像のがその上の三番玉。

さすがに、

根から高さが9mくらいの三番玉だから節も多くなる。

 

この栗の木の1〜3番玉を全て競り落しました。

 

 


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この栗もさっきの栗の元の1番玉です。

 

こちらは末口で700ミリの天板がとれそうです。

 

そして、

これが二番玉を製材した画像です。


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木目の積み具合が素晴らしい。

 

目の荒いものと積んでるものでは、

同じ大きさでも価値が全然違う。

目が荒いと若木なので反りや曲がりなど動きやすい。

目が積んでいるとサクサクな印象もあり、

木が動きにくい。

 

仕事の進め易さや仕上がりの良さが全然違う。

同じ樹種でも材木の価値が、

わかってもらえる方がなかなか少なくなってきましたが、そんな中でもそれを理解いただける方とお話しできるとそれだけでも嬉しい。

 

わかってもらえる方が少なくなりつつありますが良いものを保有して伝えていたなければと思います。

 

 

 

 

 

色んな樹種の床材

 

 

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国産材の数種類とホワイトウッドの材木たちを床材として納めさせていただきました。

杉、朴木、赤松、クルミ、楢、栗、ケンポナシと外材のホワイトウッドの8樹種。

 

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その床材に木工用みつろうクリームを塗布。

 

 


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こちらの黒いのはクルミです。



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30畳以上のお部屋なので、

木工用みつろうオイルの方が

作業効率が良いのでオイルで塗布。

 

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床材を帯鋸仕上げで、

施主さんがペーパー掛けして、

DIYで施工されました。

 

 

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ちょこっとだけお手伝いをさせていただきました。

なかなか良い感じに仕上りました。

施主さんの要望をなるだけうけいれたら、こんな挑戦的な床材の提案となりました。

その提案を受け入れていただき感謝と共になかなか楽しい時間でした。

 

 

#尾山製材

#木工用みつろうクリーム

#木工用みつろうオイル

 

 

 

 

製材の学校

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楢の300ミリ角に製材しました。

末口と元口の芯から150ミリづつ振って

300ミリ角にする。

 

この角材を製材する際には、

こういった指示をするのですが、

人工物でないので芯がよれたり、

してるので木の形を見ながら、

どこから製材するのかの

基準を伝える。

 

そんな製材している時に、

こんなこと誰に習ったんだろうか?

製材の学校に通ったわけでないし、

そんな学校なんかもあるわけでない。

誰にというよりも、

原木と製材をしてる経験値であり、

木の中の木目の様子を考えれるようになってるのです。

 

想像を超える製材をする時が、

たまらないのです。

 

二股の木を製材しましたが、

半分くらいから二股になってたので、

末口の芯が全然わからん。

 

木の膨らみや枝の太さなどを見ながら、

考える。

そんな木の経験値もないのですが、

今まで経験値を総合的に考えて決断する。

 

製材の学校があったら、

優等生になる自信がない。

それは基本的なことよりも応用を好むから、

そんな生徒は先生に嫌われる。

だから、優等生にはなれないし、

自分の中の製材についての

技術を語源化する自信も無いので、

先生にもなれない。

 

私の製材技術を伝えれるように

語源化出来るようにしようと思いました。

 

 

 

 

 

 

ミズナラの色味

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国産ミズナラ 柾目材

よく見て頂くと
右から三列と
左から二列の材の色の違いわかりますか?

 

 

同じ時期に製材したミズナラの丸太ですが、乾燥状況の違いで材面の色合いが若干の違うのです。

2枚目の画像が、
右側のミズナラの含水率です。

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3枚目の画像が、
左側のミズナラの含水率です。

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広葉樹をよく使われる家具屋さんなどは、
材面の色を見てや木の重さで含水率が高いか低いかを見極める方がおります。

色んな経験を積むとその事が少しづつ分かった気がする。


#尾山製材
#柾目材
#ミズナラ
#楢
#オーク

 

山桜を製材 4m直材 末口径450ミリ【尾山製材】


山桜を製材 4m直材 末口径500ミリ

 

国産山桜の4m直材で末口径450ミリを製材。
シラタが厚く40ミリ+50ミリの二枚を製材してようやく全面に赤身がでてきた。

国産山桜で長さ4mで、
この真っ直ぐな山桜の原木になかなか出会えません。

 

 

尾山製材:http://www.oyamaseizai.com/

黒柿を製材

 

f:id:oyamaseizai:20200705193502j:image黒柿を製材しました。

 

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黒柿の原木です。

数年寝かせてました。

どのように製材しようかが定まらなかったのですが、キノコが生えてきてたので腐れが心配になって製材しました。

 

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この柿の原木を製材してる動画です。

 

黒柿 孔雀杢 縮み杢 尾山製材

 

 

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黒模様の中に蛍光色が出ておりますが、

これは人的に何かしたものではありません。
黒柿の自然な発色です。
青紫色の蛍光色がでるものもあります。

 

 

土砂降り雨にあててから、

水中乾燥しようと思ってました。

 

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バケツが小さすぎて、

入りきらなかったです。

 

今回の成果しては、

こんな感じです。

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良いのもあれば、

どうしようもないものも有ります。

お金に変わるまでまだ数ヶ月後です。

気長な仕事の繰り返しです。

 

 

4649商店街

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ててて見本市の繋がりから、
ててて協同組合が作り手を集めたオンラインサイト『4649商店街』を立上げられました。

全国の作り手さんが120社参加されております。

その中に、

尾山製材も新たなオンラインショップを立上げて参加させて頂きました。

 


当面はみつろうクリームのみですがゆくゆくはRetReの商品達も追加していきます。

 

http://tetete.jp/4649

 

 

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#4649商店街
#作り手からものを買おう
#作り手のものを買おう
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#木工用みつろうクリーム
#木工用みつろうオイル
#尾山製材

 

 

 

アク抜き

雨に打たれると杉の赤が落ちて

赤身の色が均一に仕上がる。

 

杉の根杢のアク抜きを

水の力を利用して行います。

 

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昨日、水を掛けて干してました。

 

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ひっくり返して、

また水を掛けての繰り返し、

途中から雨が降ってきました。

 

 

 

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本日は晴天で、

水を掛けてかわいてから割れ止めをぬりました。

 

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昨日よりは均一に仕上がってます。

 

 

塗膜剥離のメンテナンス【木工用みつろうクリーム】

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自宅の窓枠ですが、

経年と色んな要素でウレタン塗料は、

塗膜が剥離します。

この状況を元に戻すのは素人では、

ほぼ無理な状況です。

 

元には戻りませんが、

素人でも手軽に出来るメンテナンス方法を

紹介します。

 

 

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まず、

雑巾を水に浸して固く絞る。

それで、水拭きをします。

 

 

 

 

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乾いてから、

木工用みつろうクリームを薄く塗っていきます。

 

 

 

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30分ほど乾かしてから、

ベタ付きが無くなるまで乾拭きしたたら、

完成です。

 

 

色ムラが均一になるわけではありませんが、

少々の撥水性も上がりツヤも上がるので、

何もしないよりは良くなり、

放置する時間は別として

作業時間としては、

数分などで行える手軽さを考えると

気になったときて簡単に誰でもが出来ます。

 

 

#木工用みつろうクリーム

#尾山製材

木工用みつろうクリームを塗る布について【モニター募集】

木工用みつろうクリームを塗る布について、

何か良いものは無いかと思っていた。

 

問い合わせがあった時には、

使い古したTシャツの端切れを

お勧めしていました。

 

 

でも、

もっとお勧めできる物があるのではと

知人のアパレル製造メーカーさんに聞いてみた。

木工用みつろうクリームをご愛用している方なので私の理想の使用感を伝えると2つの布を出してくれた。

 

化学繊維よりも麻と綿の目が細かな物が良いとお勧め頂く。

 

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白い布が綿で、薄いベージュが麻。

 

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綿から塗ってみる。

今までの化学繊維の布より、

塗ってる感じが良い。

 

 

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麻も塗ってみる。

こちらも良い。

 

端材をぬるだけでも、

塗布作業でのストレスが軽減された。

布を変えるだけでも使い心地がこんなにも変わるんだなと驚いた。

 

ご自身でも木工用みつろうクリームをご愛用頂いてるのでだからの選定なんだと、

もちは餅屋だなと痛感しました。

 

 

商品と一緒にお勧めの道具も一緒に提案してけるの優しいのかもしれませんね。

 

麻や綿の布をもう少し使い倒して、

良いものを選定してみます。


そこでこのブログを読んでモニターになってみたいと思いの方は、 

木工用みつろうクリームのご愛用者で、

弊社の販売ページの会員様(蜜蝋(ミツロウ)ワックスなら尾山製材の「みつろうクリーム」)に限りますのでモニター募集対します。

 

布の違いのモニターとなってくれて感想を頂ける方はメール頂ければ、

木工用みつろうクリーム10gと布の2種類(麻と綿)を送ります。

布に限りが有るので、先着15名の方に限ります。

 

 

 

 

 

 

#木工用みつろうクリーム

#モニター募集

#尾山製材

 

 

 

未来の材木屋を目指している方々へ パート2

材木屋は力仕事だと思ってませんか?
意外とそうではありません。


私みたいな非力な人間でも材木を運んだりしています。
小柄で力もありません。
そして、
腰痛もちです。

前回、
未来の材木屋を目指している方々へ(木を歩かせる動画)の記事が
思いのほかたくさんの方にご覧いただいたので、
二匹目のドジョウを狙って今回の記事にしました。

 

非力な方でも材木屋を目指している方々に、
材木運びのテクニックを公開いたします。
私の編み出したテクニックなので本当は教えたくありませんが、
業界のためを考えると私だけのテクニックにしておくのはもったいないし、
未来の材木業界のために動画に残しました。

子供が目指す憧れの職業を材木屋とするために公開しております。

 


プロが教える木の運び方 これであなたも材木屋編 【尾山製材】

また、
この動画のテクニックが使える環境には限りがあるのと、
現場の納材などケースバイケースの対応がありますので、
あまりお勧めできませんが、
選択肢の一つとして自分の引き出しに入れとくくらいにしておいてください。
材木を運ぶ際の必須テクニックというよりは応用編だと思ってご覧ください。

 




プロが教える木の運び方 これであなたも材木屋荷下し編 【尾山製材】

 

 

 

#尾山製材
#未来の材木屋へ

プロの会話

富山県産楢材を製材する仕事となりました。

原木から製材されたものを扱ってる家具屋さんからの要望でした。

 

原木を芯から半分に割って、

片方を板目で挽いて、

もう片方を追い柾でとうい要望を

丸太の小口面に書き写した。

 

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どのように製材するかをメールで聞いて、

末口小口面にチョークで墨をして画像で確認。

 

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全体の原木の長さ方向の様子の画像も送る。

 

これで了解をもらえると進めやすい。

でも、

乾燥材の製材品のみを扱ってる方では、

この会話は画像だけでは出来ません。

 

原木からの製材された材木から扱われる方だとメールや画像だけでも話が通じる。

 

 

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そして、
製材した材木の画像を送り確認。

色々と便利な世の中になりました。

 

 

 

#楢材

#ミズナラ

#富山県産楢

#尾山製材

未来の材木屋を目指している方々へ

未来の材木屋を目指している方々がいるかいないかは別として、
材木屋のテクニックを公開します。

木を立てかけるために、

木を歩かせる。

 

力だけでは歩きません。

木を起こすこと自体がとっても危険な作業です。

 

この動画を見ても歩かせることは出来ません。

 

でも、

材木屋のテクニックを公開することで、

未来の方々の役に立てればという気持ちで動画を公開しました。

 

ご興味ある方は是非ご覧ください。

 

 


木が歩く


木が歩く2 【尾山製材】