尾山製材日記

富山県と新潟県の県境の朝日町で材木屋を営みながら、みつろうクリームなども製造しております。

木工用みつろうオイルとクリームの塗り方

木工用みつろうオイルと
木工用みつろうクリームの
塗布した時の樹種の違いと塗り方動画です。

木工用みつろうオイルは、
この時期は気温が10度を下がると固まるので40度くらいのお湯に付けて下さい。
手の温もりでも時間はかかりますが緩くなります。

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塗布前の上から桜、楓、虫喰い楢墨流し



塗布後です。
向かって左から無塗装、木工用みつろうクリーム、木工用みつろうオイルです。

オイルが濃く上がってますが、
塗布の際に多く塗る傾向があるので濃く上がりやすいです。

塗布後30分後にベタつきが感じられなくなるまで乾拭きしてください。
 

 

 


桜、楓、楢 に木工用みつろうクリームとオイルを塗る


 
 
塗布している動画です。
https://youtu.be/sk0nifHRrK8




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原木の腹と背

原木には、
元口は根っこに近い部分の長さ方向。
末口は空に向かってる長さ方向を言います。


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虫喰い楢の原木ですが、
上が末口で、
下が元口にして並べてます。

そして、
原木の巾方向に対して、
腹と背と言う言葉を使います。

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この原木は末口と元口の芯を結んで製材しました。
芯の動きがよくわかります。

芯が右に向かってから左に行っています。

右側が膨らんでるので腹となり、
左側が凹んでるで背となります。

この原木のなりなどをみながら、
木目の状況を読んで製材します。


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それは、
どんな板をどんな厚みで仕上げためにが、
重要であってそれからの推測で仕事をしてきます。


文書で書くとなんだか難しい仕事ですが、
経験と勘での要素が大きいので、
人を育て難い分野です。


そこが悩みどころてす。



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楢の原木を製材しました

先週は、
国産楢の原木を製材しました。

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小さな原木や3方向に動いている原木を製材するとこんな感じで芯が左や右に動いてる。

木目に持ってかれるので
乾燥過程で、
割れたり反ったりしていく。

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末口と元口にの芯に向かって、
糸を張る。
芯から製材することで、
反りを見極めてどんな厚みにしたりなどを考える。

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原木の腹と背中をみながら、
芯で製材してみました。

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抱え込んで製材しきる。

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製材した切り口を確認すると、
原木の左側が腹で、
右側が背中となります。

依頼があったの製材なので、
あとでのことを考えて大きく割って乾かします。

そして、
数年は土場に寝かせます。




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杢について

杢というジャンルがあります。

栃にみられるチヂミ杢。
欅にみられる玉杢。
楢や楓や無難や栃にみられる墨流し杢。

言い出したらキリがないジャンルです。
私も見たことが無い杢も沢山あります。

先週、弊社の倉庫でみた杢について
画像を載せました。

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富山県産の栓(セン)を製材した時のもくです。
玉杢っぽい感じの杢ですが、
玉杢とも言い切れない感じです。


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花梨の瘤です。
バールと呼ばれるものです。

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瘤の表情を見るために一部削りました。
見事な瘤杢でした。


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胡桃の墨流し杢になるのかな。な感じの杢です。

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胡桃の節周りのチヂミ杢。


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栃と椣の墨流し杢です。


こんな杢の在庫も多少はあります。
ご興味あればお問い合わせ下さい。




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この広葉樹は何でしょうか?の続き

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この胡桃の辺材を削ります。


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こんな感じでした。
かなり色の濃い胡桃です。

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節の周りの辺材です。
アップにしました。


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節周りのチヂミ杢がキラキラしてます。



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この広葉樹は何でしょう?

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この菌が表面に覆ってる広葉樹は何でしょうか?


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菌を手で擦って落とすと
面白い表情が出てきました。

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よくわからないとおもうので、

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材面をアップにしてみました。

削っるのが楽しみになってきました。

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答えはこの木です。
胡桃です。
桟をしないで2年放置してました。
土場の材を整理していて桟積みを忘れいたことに気がついた。

かなりやばいが密かに
どんなことになっているのかワクワクしてながら一枚一枚を確認しまして桟をしました。

菌は付いてますが、
少々菌には侵されてはいますが、
腐ってはないです。

辺材を削って腐りを確認しました。

続きは、
次のページ書きます。



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虫喰い楢の角材

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一本の虫喰い楢の原木から
210~180ミリの角材を4本とりましま。

末口530ミリくらいの原木を
末口芯から元口芯で製材しました。

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大きな角材が欲しいと要望がありまして、
芯抜きで4本取れそうだったので挑戦しました。

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乾かすのにどれくらいかかるか検討もつかない角材ですが経験のための挑戦しました。

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そして、
倉庫参観日には並べます。



尾山製材 倉庫参観日:https://www.facebook.com/events/353791001864529/?ti=icl




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尾山製材 倉庫参観日2018


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【尾山製材 倉庫参観日2018】

『原木解体ショー』
11/9(金)
楢・楓・栃などのスポルテッド模様はどうしてできるのか、虫喰い楢はどうしてできて何を及ぼすのか、そして中を見るまでどんな表情をしているのか分からない原木の状態でどこを見て選ぶかについてお話いたします。
今回の倉庫参観日では、マグロの解体ショーのような『原木解体ショー』を開催いたします。どのように原木が製材されているのかをご覧いただき、虫喰い楢・楓・栃などの原木を切って、中からスポルテッド模様が出てくる瞬間をお楽しみください。

1回目:13時~
2回目:15時~

事前予約制で定員10名ほどを予定しております。
ご予約のお申し込みは、下記のURLからお願いいたします。
Googleのフォームへリンクしています)
https://drive.google.com/open?id=1vP31utLj4RyDLaN1upXy4qA7GVMhYW_XJdX59QCOasM



『尾山製材 倉庫セール』
11/10・11 (土・日)
尾山製材が集めた虫喰い楢をはじめとした、楓や栃などのスポルテッドウッドの製材品、突板、巾接ぎ板、さらには希少な原木たちを展示即売を開催いたします。

場所:富山県下新川郡朝日町道下708 


販売する材木などの情報については、
下記のURLの
Facebookイベントページ 尾山製材 倉庫参観日2018で、
徐々に発表していきます。

木工用みつろうオイルの試作段階でいただいた感想

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ようやく、
木工用みつろうオイルが完成いたしました。
弊社のHPでも販売を開始しました。


開発秘話として、
数人の家具屋さんに
木工用みつろうオイルの試作を提供して、
感想をもとに試行錯誤していました。

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弊社のものづくりに協力していただけれる方がいて、
完成した商品です。


クラウドファンディングの「未来ショッピング」の下記のサイトにて、
木工用みつろうクリームと新商品とをお試し価格での販売をしております。

この価格での販売はあと9日ですので、
ご興味ある方は是非この機会をご利用ください。








緑色の理由 木工用みつろうオイル

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2月中旬から発売予定の
木工用みつろうオイルの緑色の理由についてです。


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自然塗料は油臭く塗りにくいということを私は感じてました。そのことを改善した自然塗料を作りたいと思って、木工用みつろうクリームを開発しました。

でも、
最初は良くても経年により、どうしても酸化により油臭くなり油が硬くなり塗りにくくなります。

そこで酸化に強い緑茶成分の緑色で、
それを改善できることを発見しました。

それが、
木工用みつろうオイルです。


先行的にクラウドファンディングも行ってます。

未来ショッピングというサイトです。
https://nikkei.en-jine.com/projects/oyamaseizai




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5t材木の滑車を押す男

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乾燥機に材木を入れるために、
滑車に材木を桟積みします。
弊社の乾燥機にはおよそ5立方メートルが入るので、目一杯の材木を積むとやく5tの重量となります。

今回はその目一杯積み込んだ約5tの材木を載せた滑車を一人で乾燥機に押し入れた模様を動画にしました。





この次の日から3週間ほど首の痛みに悩まされました。
無理は禁物です。
この動画を見直すと首の痛みが出そうで見直せません。



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木工用みつろうオイルとクリームの違い

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木工用みつろうオイルとクリームの違いと塗り方について動画を作りました。

なぜ、オイルは緑色なのか?

木工用みつろうクリームを長期保存した時の酸化した様子についても動画に撮りました。

 
 



なぜ、
木工用みつろうオイルを作ったのかについてですが、
酸化する事で品質の劣化をとめるのを自然素材のみで挑戦したかったからです。
長期間の塗りやすさ維持と酸化臭を抑えるためを可能にできればということに挑戦しました。

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木工用みつろうオイルを塗ったものが左側で、右側が無塗装です。
上から、楓・桜・胡桃・虫喰い楢墨流し杢です。

 
下記のURLの未来ショッピングのサイトで先行的にお試し販売しております。
※商品の発送については2月末ごろの予定となります。

https://nikkei.en-jine.com/projects/oyamaseizai



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商品化決定!! 木工用みつろうオイル

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1年半以上の歳月をかけて、
木工用みつろうクリーム液体バージョンがようやく商品化にこぎつけました。
名前は、
「木工用みつろうオイル」です。
発売開始は2月中ごろを目指しております。



下記のURLのサイトでクラウドファンディング的なことをスタートしました。

未来ショッピングで、
お試し的は販売を開始しました。
お届は2月中ごろを目指しております。

ご支援いただければ幸いです。




アマゾン ベストセラー1位

弊社の愛犬の肉球用みつろうクリームが、
アマゾンでベストセラー1位となっていました。

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8年近くこの商品を販売してきて、
しかも、材木屋が作っている愛犬の肉球用みつろうクリームとなると
そもそもなんでとなる?
愛犬家でもない私がなんとなく作り上げた商品ですが、
継続してきたことで作り手の思いが商品にのっかつて伝わってじわじわと人気が出ている商品って、
凄い嬉しいことです。


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本当に1位と疑問に思いながら見ていたら、
カテゴリーが「防湿・調湿材」となっていた。

どこに位置づけされているかはさておき、
レビューは40件入っていて星4.0だから購入者にとっての満足度もまずまずなのですね。



展示会以外で、卸のお取引が始まるとバイヤーさんと直接商品について聞かれることが意外と少ない。
まれに商品について電話してくれるバイヤーさんがたまにいます。


ペット屋さんに勤務されていたバイヤーさんから、
この肉球クリームは抜群に良いとほめられたことがあります。
このジャンルの商材は結構たくさんあって、
いろいろと試したが塗り心地や香りが絶妙と大絶賛の評価をいただきました。
どうして作られたのですかと質問され、
「使い心地を一番に考えて作りました。既存の商品は香料が入っているものが多くて、
無香料のものがそもそもなく、成分などのうんちくがモリモリ感が凄く載せてある感じがした。」
「でも、使い心地を優先させているものが少なく感じて自分自身の心地よさを求めて作った。」
と返答。
とっても納得していただきました。


こんな商品も作りつつ、
国産広葉樹と真摯に向き合っている材木屋です。


木工用みつろうクリームを開発して10年になります

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「人と自然に優しい」をコンセプトに使用される方の使い心地や自然素材の原材料にもこだわり作り始めました。開発から10年ほど経過する中で使用されるお客様の声からは、私が開発時に商品に込めたコンセプトを感じてられるお声をたくさんいただいており驚かされます。材木屋が手軽に木製品に愛情を注いでいただくためにメンテナンスできる商品です。使用されてこそこの商品の使い心地の良さを感じれる商品です。最近ではプロの木工家の中でも愛用者が多くて驚かされます。


この商品を開発するうえで、
なんといっても原材料へのこだわりです。
自然素材へのこだわりということですが、原材料は蜜蝋と植物性油をブレンドしたものです。蜜蝋はミツバチの巣を精製したもので、植物性油は植物の種子を圧搾した油などです。酸化臭を抑えて伸びのより塗り心地をさせるために植物性油のブレンドが製造に関する一番の工夫です。
でも、
この商品を開発する前段階で昔の人々の暮らし方について自分なりに考えてみました。
自分たちで油にしろ蝋にしろ仕入れるのではなくて
原材料の栽培をして精製していたんだということを考えると自分でもどうしてもやりたくなりました。
そこで原材料を精製を自分で作ることをしてみました。
ミツバチを3年ほど飼って蜜蝋を精製しました。
植物性油の製油にもチャレンジしました山に入り胡桃の実を取り殻をむき実をいつてすりつぶして小さじスプーンくらいの大きさを布で包みニンニクを潰す治具に入れて一滴一滴絞って半日かけて200ml位絞りました。この経験をしたことによって原材料の提供いただいている方には感謝しかありません。

生産・製造工程には手作業でしております。


この商品を開発するうえで人の使い心地を一番に考えました。
既存の蜜蝋をベースとしたワックスとの対比もあるのですがどの商品も酸化臭の強い商品が多く、
自然塗料の大半は乾性油をベースにしているものが多いのでどうしても酸化臭が強くワックス自体の塗りにくさを感じものが多いのです。

木製品のメンテナンス塗料として人の使い心地というと臭いと塗り易さだと思い自然素材の原材料にこだわって酸化臭を抑える工夫と伸びのより塗り心地の原材料の配合を模索してました。
使う人のためということを一番に考えております。
初めて使用される方でも布さえあれば簡単に塗れて失敗することがない商品です。
最近ではプロの木工家の間でも使用感が良いということで評判となりメンテナンス用としてご愛用いただいております。
販売を開始してから7年経過してようやくこの商品のファンの多さを感じられております。
この商品な素晴らしい商品を作ってくれてありがとうと感謝のお声もいただいたこともあります。
うちの木製品をこの商品で塗ることで商品の品格が数段上がるとも言われました。
私自身この商品によりいろんなことを教えていただきました。

流通のイロハもわからずに商品化をして販路拡大なんか普通はできないのですが、
この商品はどこからともなく多くの販路を引き寄せてくれました。今では自慢の子供のような商品です。

なにをいっても、
この商品を支えていただいているのは商品の愛用者だと思っています。
この商品よりもさらに良い商品が出た時のために工夫を続けないといけないのですが、
そのまでの工夫なんてなかなか出てくるものでないです。
なので、
愚直に愛用者の求める声を聴き続けて自分の感性を磨き続け商品を愛していただくためのヒントを探し続けるしかないのかと思います。

私は材木屋です。
原木を見て製材をします。
原木を仕入れるときに木の小口からいろんなことを想像します。
そして、
その仕入れた原木に鋸を入れるときにどんな厚みでどこから入れるかを考える時が想像から現実(結果)になる瞬間で材木屋冥利を一番に感じる瞬間でもあります。

愛用者の声から本質の声を探す作業は想像であり、
商品について考えてこうどうすることが現実(結果)に照らし合わせる作業です。
その作業が製材することと似ているので商品を作る面白い瞬間であり恐ろしい瞬間でもあります。


こんな長文になりここまでお付き合いいただい方には何もありませんが、
ここまで書いてよいのかと思うくらい私の愛すべき木工用みつろうクリームについて書きました。